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売り手と買い手の関係を考える 2005/09/27(火)
最近マーケテイングコンサルタントや企業家の間で、戦略・戦術論という手法が華やかに展開されています。

どんなビジネスも、お客様が来なければ商売は始まらない。
だからこそ集客のための、広告・チラシなどの「戦術」が重要で、アメリカ発ダイレクトマーケテイングの手法でチラシ、セールスを作れば、年中無休の営業マンが誕生する。
まったくそのとおりです。

いやそんな小手先の戦術では、ダメ!

一時瞬間風速は吹くかもしれないが、所詮テクニックだから、他社にまねされてしまう。

「戦術」よりも「戦略」こそ重要で、「売れるしくみ」をつくるのがマーケテイングだ。
それもそのとおりだとおもいます。

いやいや、戦略も戦術も大切だが、もっとも重要なのは、営業マンの「戦闘力」だ。

即効性があるやりかただと思います。


それぞれが正しく、効果もでるでしょう。
しかし、そんな考え方に、ずっと違和感がありました。
それらは

すべてが「戦争用語」だということです。


「戦略」「戦術」「戦闘」「ターゲット」「攻略」いったいビジネスマンは誰と戦っているのか?

さらにはお客を落としたなどという表現もあります。

悪徳商法でもないまともなビジネスで、いまだにこのような言い方がまかり通っているのが事実です。

次の事例は、本当にあった話です。

私の知人の会社に、新人らしき営業マンが、飛び込みで訪問してきました。

応対にでた私の知人は「はい、なんでしょうか?」と。。。


営業マンいわく、

「この地域のローラー作戦でやってきました。」



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」


「うちは、つぶされるのか?」(笑)


もうずいぶん前から売り手と買い手の関係が変わっています。
10年以上前に聞いたセミナーで、マーケテイングは戦争型から、恋愛型へ移行していると専門家の方が話されていて、事実そのように変わりました。
売り手の方からみて、買い手との関係を恋愛に例えてみます。

戦争型では、相手(競合企業)をぶん殴って「どうだ、俺のほうが強いから俺と付き合え」というアプローチの方法をとります。

このように口説かれて「まあ、素敵!」といえる女性が今、どのくらいいるのか?

とても疑問です。

一方で「恋愛型」のアプローチというのは、自分の魅力を高めて、相手を魅了するストーリーを作り、デートを演出し、振り向かせる方法です。

そして継続的に「お付き合い」できる仕組みを作ります。

恋愛とビジネスには多くの共通点がありますので、そこにはいろいろなノウハウも生まれてきます。

恋愛型を一歩前進させて、演劇型というものがあります。

恋愛型よりももっと自由にもっと明確に、感動を追及するアプローチという意味です。


「戦略」の変わりに「脚本」

「戦術」の変わりに「演出」

「戦闘」の変わりに「表現力」

つまり、お客さんを観客にみたてて、感動を伝えて、心を動かし、買うという気持ちを動かすためにひと味違った「脚本/ストーリー」を考え、
「演出力/プロデユース」でシーンをつくり、
役者(営業マン)の「表現力/パフォーマンス」
を最大化するアプローチです。

視点をちょっと変えるだけで、今まで思いつかなかったアイデアが生まれることがあります。

「顧客満足という絵」ではなく、「観客の感動という絵」を設計するためのアプローチを
「ドラマテイックマーケテイング」とよびます。

「伝わらなければ、意味がない」より抜粋一部改
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