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以下ハーストリーの日野さんの文章である。
この方のお話を聞いて共感するかたっていっぱい
いると思う。
「優秀な上司の下では部下は育たない」「社長は馬鹿になりきる」。
人育てに悩むたびに、さまざまな先輩経営者、書籍などから得た教訓はこれだった。
とくに、経営者には2つのタイプがいて、一つは個人規模で自分の目の届く範囲で会社をしている人。もう一つが雇用を増やしていくタイプ。日本は圧倒的に前者が多く、小規模事業主が、中小企業の90%を占めるといわれている。
つまり、小さな会社で、数人の従業員をかかえて、社長がトップ営業マンでお客様を連れてきて、社員はその下で仕事をこなす・・・という形。
私は正直、このスタイルから抜け出したいと思ってきたが、思考、行動は前者の経営者タイプなので、後者のような人の雇用を増やしていく会社づくりが、なかなかできなくて苦しんだ時期があった。
当時の私は、恥ずかしいけど、「なんでこんなにできない人が多いの」と人に対してイライラしていた。
相棒のさとうみどりにいわせると「刃物のようだった」という。
特に、メールでは多くの部下を傷つけた。今でもまだその名残がときどき出るけど、以前よりはかなりマシになったと思う・・・。よね?(と、誰にいっているのでしょう・・・?)
組織が形になりはじめ、私の下にも優秀な部下が増えている。
最近、部下と話をしていると、昔の私と同じ悩みを持つ責任者が増えている。
階段のように、悩みは下へ下へと降りていくらしい。
それだけでも、会社が前進した証拠なのだろうけど、誰もが通過する道のよう。
イライラする原因を突き詰めて考えると、
「部下がもっと仕事ができたらどんなに自分たちが楽でしょう」「最初から部下が優秀だったら、どんなに私たちは育てなくていいのに」という言い分になる。
つまり、よくよく考えると、責任者やリーダーが自分の「責任者としての仕事はしたくない」という台詞をはいていることになる。
はたして、自分たちは入社当時や、5年前、10年前に、本当に上司の手をわずらわさない部下だったのだろうか。先輩の仕事を盗んできた・・・ということは、そのときは先輩の横で、何もわからずに座っていた、ということだし、マニュアルや教育がなかったとしても、【誰かに】【何かを教わった】ことは事実だと思う。「誰にも教わらずにきました」なんて人もいるけど、その場合だって、未熟な自分は、「お客様に教わった」ということにもならないだろうか。
上司の仕事とは何だろう。最初からできる部下を持つことが仕事?それはありえない。
こんなえらそうなことを書いてしまったけど、気づくのには随分、時間がかかった。
今、部下であり、上司となっている人たちに、このことを伝える難しさを感じながら、日々、「部下の姿は上自分の鏡」「部下への愚痴は、自分の能力への愚痴」と、本当の意味で優秀な上司とは何をすべきかが気づく環境を作りたい、と思っている。
優秀な上司とは、「部下が伸びる環境を用意する」ことで、自分が手を出したり、仕事をカバーすることではない。
「環境」とは何か。たとえば営業部なら、以下が最短の成長ストーリィ。優秀な上司(仕事ができる人)はみんな以下を潜り抜けてきたはず。その自分がしてきた「環境」を与えることが育つ法則になる。
・お客様と出会う場を増やす
・お客様の前で本人に会話をさせる
・一人でお客様のところに行かせる
・気づき、恥を体感するといやがおうでも勉強したくなる。
・失敗や成功体験の数を増やす
・上司はミスやクレーム対処の責任を担う
できない社員は当たり前。
できなくていいから、経験をたくさん積ませること
これを上司がこわがっていたり、クレームが増えるから出せない、なんていっていると、上司ではない。
何かがあったときに、守ってやる覚悟。それが上司の最大の仕事。
上司とは、できない人を部下に持つから上司なのであって、その人が「できるようになるかならないか」は上司の責任となる。
そしてできれば、ワンランク上の上司は、昔のように「行ってこい」「体で覚えろ」というよりも、自分の部下の育成計画を作るぐらいはしてほしい。
今月するべきこと、できるようになるべきことを明確に表にして、毎月、出来た、できなかった、と〇×をつけながら、一年後には12ヶ月分、12個の仕事のうち、何個をクリアしたかを互いに確認し、一年後の成長を喜び合う・・・なんてことをそれこそ「自発的にしている上司」はほとんどいない。
部下の成長を上司がとめている会社は多いと思う。リーダーとは、環境を与える「勇気」と「忍耐」が仕事。 |
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