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マズローの欲求五段階説 |
2006/01/25(水) |
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「マズローの欲求五段階説」というのがあります。
心理学者、マスロー(A.H.Maslow,1908-1970)は、人間が持つ内面的欲求を
五段階に体系化し、それを「欲求五段階説」としてまとめました。
つまり、人間の持つ欲求は、
生理的欲求
↓
安全への欲求
↓
社会的欲求
↓
自我欲求
↓
自己実現欲求
といった形で低次元の欲求から高次元の欲求へと5つの階層をなしており、
低次元の欲求が満たされると次に高次元の欲求へと移行するというものです。
それぞれの欲求を簡単に説明すると、
生理的欲求・・・食欲、性欲など生存に必須の生理的欲求
安全への欲求・・生命の安全を求める欲求
社会的欲求・・・人に愛され、家族や社会などに所属することを求める欲求
自我欲求・・・・自分の能力や地位が認められることを求める承認の欲求
自己実現欲求・・自分の能力や生き方の可能性を高めようとする欲求
です。
日本に住んでいる限り、今日食べるものがなくて飢え死にしそうだ、という
人はほとんどいないでしょう。
したがって、最低限の「生理的欲求」は満たされているはずです。
しかしながら質的な「生理的欲求」を求める人が多いので、食欲を満たす飲
食店、性欲を満たす風俗店などは、常に一定の需要が存在するわけです。
「安全への欲求」、これも日本にいる限り、戦争に巻き込まれたり、殺され
たりという可能性は非常に低い。
ただ、最近はピッキング犯罪とか子供の誘拐とか、クレジットカード犯罪
など横行していますので、「安全」に対するニーズも高まっています。
多くの人たちが手に入れたいのは、これ以降の「欲求」が主ではないかと思
います。
「社会的欲求」「自我欲求」「自己実現欲求」です。
つまり、こういう「欲求」を満たすようなビジネスは、成功する可能性があ
ります。
人間の本能的な欲求に基づいているからです。
あるいは、こうした「欲求」を満たすような「接客」というものが、顧客の
満足度を上げることにつながるでしょう。
最近流行っているものに「メイド喫茶」というのがあります。
「メイド喫茶」では、お客さんがご主人様になれるわけです。
「主人-メイド」という非常に小さな社会の絶対権力者となれるわけで、
それは一時的なものではありますが、「自我欲求」を強く満たすのでは
ないかと推測されます。
例えば、「会員制クラブ」なんていうのも、「社会的欲求」を刺激します。
「私はゴールドカードの会員だ」というだけで、上流階級への帰属感を
味わい、自分のステータスが高まったような優越感を味わえことができます。
さて今回は、お客の「社会的欲求」「自我欲求」をくすぐる殺し文句を一つ
教えましょう。
お客を熱心なリピーターに変える魔法の言葉と言っても良いでしょう。
それは・・・
「樺沢様、いつもありがとうございます」
これです。
一見どうということのない言葉です。
「どうもありがとうございました」であれば、いつも言われているわけです
が、「いつもありがとうございます」というのは、あまり聞きません。
「いつもありがとうございます」と言うからには、「私はあなたがいつも
来店しているのを知っています」という意味になります。
いつも行く店で、常連客として認められると挨拶が「いつもありがとうござ
います」になるのです。
常連客というのはある種の特権階級的な雰囲気を持っており、特に有名店、
一流店で常連客として扱われるということは、客としてもステータスを感じま
す。
「社会的欲求」を満たすわけです。
そして、自分の顔と名前を覚えていてくれている。
いつも来ていることをきちんと認識してもらっている、ということで
「自我欲求」をくすぐるわけです。
したがって、「樺沢様、いつもありがとうございます」と言われると、
たいへんうれしいわけです。
また今度来ようと思うわけで、その言葉によってより熱心なリピーターへと
変化していくわけです。
これの応用として、「先月に引き続きご来店いただきありがとうございま
す」とか、「先週の土曜日は、どうもありがとうございました」とか、具体的
な日時を入れて挨拶するのも良いでしょう。
私はそこまであなたのことを認識しています、というサインです。
名前でお呼びするのは、当然のことです。
このようにちょっとした挨拶の言葉だけでも、お客の心を掴むことは可能な
のです。 |
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