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「水煮三国志」では、三国志の武将がそれぞれの個性と実力を持った
まま現代によみがえらせ、ビジョンと戦略を駆使して、ビジネス戦を展
開する。
小説としても読めるし、経営学としても読めるスタイルになっている。
劉備は貧しいながらも、母の強い勧めで長江国際工商管理大学に入学
する。
一生懸命勉強して、学業優秀な劉備は、奨学金ももらい、無事卒業
できることになった。
卒業間際に、近くの桃園で学友の関羽、張飛と義兄弟のちぎりを結ぶ。
さらに3人は、大学発ベンチャー企業で成長が著しい「奇妙ヘルスケ
ア株式会社」に見習社員として入社し、本採用を前に、試験を受けるこ
とになる。
社長の董卓は、手に櫛(くし)をのせ、「一週間以内に、この櫛を、
百本売りさばく」ことが、採用の条件であることを示した。
受験生達は、今どき櫛など売れるかと、口々に叫んだ。
そこで董卓は、ビジネスの真髄を受験生達に教えた。
過去に同様の試験で、さらに売る相手を、櫛など必要ない寺の坊さん
という厳しい条件をつけ、行われたことがあり、3人が実際に櫛を売る
ことに成功した。
3人の名を甲乙丙としよう。甲は1本、乙は10本、丙は1000本
売ることができた。
甲は、あちこちの寺をがむしゃらに回り、どのお寺でもお坊さんから
怒鳴られ、追い返されながらも、最後のお寺でその努力が認められ、
一本買ってくれたという。
乙は、山に登ってくるまでに風でぐしゃぐしゃになった髪のままで仏
を拝むのは不敬にあたるので、祭壇の前に櫛を置いて、拝む前に髪を
とかせたらいいと住職に説得して、30の寺で一本ずつ買わせることに
成功した。
丙は、山奥の参拝お寺を訪ね、こんな深い山のお寺に参拝に来るのは
敬虔で誠実な老若男女に決まっているので、無病息災のご加護と善行を
激励するため、住職が櫛に文字を刻み、参拝客に振る舞ったらどうかと
提案したところ、住職は破顔一笑して千本の櫛を買ってくれたという。
つまり、セールスマンは3種類に分かれるという。
甲は、非常にねばり強く、最後に誠意が人に認められるタイプ、
乙は、観察力、推理力が長けていて、いろいろ工夫して販売につなげ
るタイプ、
丙は、研究と分析を通して、新たな顧客やマーケットを開拓し、大胆
な戦略で傑出した成果を生み出すタイプ。
董卓の説明で会場は静まりかえった。
その丙こそ自分のことだと董卓は明かした。
董卓は、「お客の立場」、「お客が購入してくれる動機」を考えるこ
とが一番大事であると、つけ加えた。 |
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